2022年5月

!要注意!樹木の深植え

 こんにちは。ニワクマです。

最近、樹木治療のようなことをすることが多くなりました。

お施主からの害虫が出る、葉が黄色くなった、弱ってきた、などの相談をきっかけにして、樹木を診て調べていくと様々な要因と思われる事柄が見つかります。例えば枝や幹の損傷や枝葉の混みすぎ、剪定のし過ぎ、深植えなどです。それらに対する治療法を調べて提案し、実践しています。

 先日は深植えされて衰弱している樹木の治療をしてきました。

 

 きっかけは松の新芽の伸びが悪い、調子が悪いことからでした。お施主からの相談を受け、様子を見ていくと、根元が深植えであるように見えました。

 樹木の幹と根の境目はどこか?と考えると、幹からすそ野のように広がりだしたあたり。だと私は思っています。その広がるすそ野の部分が土に埋まっているものは、深植えである、と言えると考えています。

 深植えになっている場合、空気が到達しないと根は呼吸をすることができず、樹は弱ります。根の部分まで土を漉き取る必要があります。

深植えになった松松
深植え部分の土を漉き取って出てきた根

 写真は深植えになっている松の写真です。山砂を盛土し、写真の部分まで埋めてしまい、10年ほど経っているとのことでした。山砂を漉き取ると埋まっていた根が出てきました。埋まっていた根は呼吸ができず苦しかったのでしょう、山砂を掘っていくうちに下から上に向かって空気を求めて根が伸びていました。また、幹の部分から不定根が何本か出ていました。根はカビのように白くなっており、もう何年か遅かったら根は枯れるか腐ってしまったのかなぁとも思えました。

 これから経過を観察し、元気になってくれるように見守っていきたいと思います。

 梅雨時期は植栽の適期です。深植えに注意し、少し浅めに高植えしましょう。